スタッフの思い 斎藤信勝

クラウドファンディング31日目となりました。

大学4年:齋藤信勝

 私がこの事業に三年間参加してきた中で、楽しく嬉しい経験があったと同時に、辛いことや嫌になったことも少なからずありました。そのような、良い経験も悪い経験もさせていただいた上で、「となみ野サマーチャレンジ」を通して考えてきたことの中から代表して、2つのことを述べたいと思います。

1つ目は、何がこの事業の良さなのかについてです。世の中には、子供が心の底から楽しめるボランティアや、一週間以上もの共同生活を通して様々な学びをする事業など、いろんな良さを持った事業やボランティアがあります。その中でこの事業に特有の良さは「子供にとって、楽しいだけではない」ことだと思います。今の時代は、ゲーム機や商業施設などで簡単に楽しさを味わうことができます。対価を払えばそれだけの財やサービスが保証される、本当に便利な世の中だと思います。お金を稼ぐことは大変ですが、このような世の中で楽をして生きることは難しくないでしょう。しかし、便利であることは裏返すと、人間が本来できることをしなくても良いということです。楽に味わえる楽しさに慣れるうちに人は、本当の楽しさを見失ってしまうのではないでしょうか。この事業で子供たちは、今までの人生で他にないような苦しい経験をします。山道を20キロも歩き、大好きなジュースやお菓子は食べられません。この過酷な状況を全力でのりきるという経験は、便利な世の中ならばする必要のないことですが、だからこそ「自分でやりきった」という本当の楽しさを味わえるのだと思います。このような楽しさは、自分で経験しない限りは分かりません。技術に与えられるものではなく、経験の中で「これだ」と感じられるものなのだと思います。簡単に快適な空間や楽な楽しさを享受できる世の中だからこそ、楽しいだけではない経験を通して、子供たちが真の楽しさを実感できることこそがこの事業の良さであると私は考えています。

2つ目は、その経験が本当の学びになるということです。以前、事業に参加した子どもの保護者の方の感想を聞く機会があったのですが、その時に「数日間は早起きなどをしていたけど、すぐに元の生活に戻っちゃった」と聞きました。その子にとってサマチャレは意味のないものだったのでしょうか。私はそうは思いません。サマチャレ本番5日間で早起きなどの生活習慣が身につくとは思えませんし、5日間やっていたことをそのまま続けたからといって学びになったとも言えないと思います。かの有名なアインシュタインは「教育とは、学んだことを全て忘れた後に残ったものを言う」と述べたようですが、本当の学びはこれではないでしょうか。本当の学びは、決して他人から言葉で伝えられるものではないと思います。サマチャレで経験したこと、感じたことが子どもに無意識のうちに影響し、それがふとしたときの行動に出るのだと思います。たとえサマチャレ本番中のように早起きができなくなっても、きっとどこかで子供に影響を与えているでしょう。

現代社会では本来しなくても生きていける経験をすることで真の楽しさを実感し、その経験が子どもの行動や思考に、たとえ少しであったとしても影響を与えることができるならば、それは子どもにとって良い経験であると思います。

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