スタッフ感想文

2016事業報告書に掲載する予定のスタッフの感想文を一部紹介します。

団長補佐 竹川 美星

今年は、スタッフとして5年目、小学生の頃を含めると9年目の参加となりました。ここまで長く関わっていると、となみ野サマーチャレンジ(旧100旅含め)には、とても愛情がわいてくるものです。また、憧れ役職もあって、今年はその憧れだった団長補佐という役職を初めて担当させていただきました。
憧れの団長補佐になったものの、嬉しさで心がうわつくのと、自分が担当して大丈夫なのか、という不安があり、うまく動けていませんでした。そして、今までの役職では、子どもたちの成長を考えることが主でしたが、団長補佐という役職ではスタッフの成長を考えなくてはいけませんでした。伝えるべきこと、考えてもらいたいこと、私が決めるべきこと、任せるべきこと、考えることが今までとは違うように感じて、難しかったです。また、私が担当した、給水施設班・生活支援班の仕事は、私自身ほとんど経験がなく、一緒に考えて取り組むというスタイルになりがちで、スタッフの成長の点についてうまく取り組めなかったように思います。初めてのことが多く、悩みや不安もたくさんありました。そんな時に親身に相談にのってくれたのは、同じ団長補佐を担当していた二人です。何度も話し合いをし、それを実行に移していくという準備期間を過ごしました。そして、二人の物事に取り組む姿勢や、発想、自分の気持ちの弱い部分を他人に見せない強さ、など多くのことに感銘を受けました。また、団長や副団長、その他の社会人スタッフの方々と今までよりも、深く関わることとなり、子どもたちのこと、学生スタッフのことを、本当に真剣に考えていらっしゃるのだと知り、その思いに応えたいという気持ちが強くなりました。

本番五日間の子供たちの様子を、休憩地や宿泊地で見ていました。その中で、ひとつ大きな反省点があって、休憩地や、宿泊地、給水・散水ポイントで学べる生きる力というものがもっとあったのではないかということです。作業をこなすことに気持ちを取られすぎて、本当は一番大切な、子どもたちに何を学んでほしいか、という点について気持ちが欠けていたように思えます。こどもたちが生きる力を身に付けられるような仕組みをもっと考えたかったです。しかしながら、子どもたちは周りを見てどんどん吸収し、成長していきました。例えばあいさつや時間を守るという、基本的な行動が自然とできるようになっていく様子を見ることが出来ました。また、休憩地から見送る時と、休憩地に迎え入れるときにハイタッチをしていましたが、その時の子どもたちやスタッフの表情が印象的で、3日目くらいまでは疲れ顔ばかりが見られていましたが、4日目くらいから笑顔や、やる気に満ち溢れた顔が多くみられ、とても嬉しい気持ちになりました。スタッフ、特に身近なリーダーやサブリーダーの表情や気持ちが切り替わることによって、子どもたちも変わっていくということが、ハイタッチを通じて感じることが出来ました。

今年の私個人の目標として、「うれし泣きをする」というものを決めていました。スタッフとして参加し始めた頃は、感動や達成感が大きくゴールでよく泣いていましたが、年数が増えるにつれ悔しい思いが勝り、泣けなくなりました。そこで、今年こそはうれし泣きできるほどまでに、努力を尽くそうと決めていました。しかし、本番中に流れる涙は、悔しいものや、悲しいものばかりで、目標は達成できませんでした。このことについて本番が終わってから考えてみると、スタッフを始めた頃と比べ今は、知っていることや、見えてくること、感じることが多くなり、その分出来なかったこと、失敗したことも多く見えてくるから、悔しい気持ちも多くなるのだと思いました。もちろん大きな達成感や感動もあるけれど、悔しいという気持ちをこんなにも持つことが出来るところも、またサマチャレの大きな魅力なのだと思います。この後悔をここで終わらせずに、次のサマチャレ、これからの私自身の人生につなげていかなければいけないと思います。

最後に、9年間もこの事業に関われたことに本当に感謝しています。私の頭の中はほとんどサマチャレです。最近見た夢もサマチャレの内容ばかりで、自分でも笑ってしまいます。こんなに一つのことに熱中できるなんて幸せ者だと思います。この事業に関わる全ての皆様に感謝です。ありがとうございます。ぜひこれからもよろしくお願いします。


3班リーダー 中村 友貴

私は最初なんとなくの気持ちでこの事業に申し込みました。今思えばその決断は間違いではなかったと思えるような経験をこの夏にすることができました。

本番が始まるまでの数か月は研修を行いました、やっているときはこれは何のために行っているのかわからない研修も時々ありましたが、本番が終わってから考えると、あの研修をもっと本気で行っていたら本番での結果がもう少し変わってきたのではないかと思うことがあります。受動的ではなく積極的に、言葉でいうことは簡単でも行動に移すことは難しいものだと思います。

私は今年のサマチャレでは3班のリーダーを任されました。最初はリーダーという響きに少し気持ちが浮ついてしまいましたが、私は自他ともに認めるほど気が小さい男なので、自分が子どもたちをまとめてゴールまで導くことができるのか不安でした。研修や先輩の話を聞くことで不安を解消しようとは思っても、解消しきれず不安を抱えたまま本番を迎えました。初日は隊列から遅れてしまう子供や、歩行に集中していないような子供が現れて、どうしようと焦ってしまいました。注意をしてはみるけれど自分の声が届いていないような気がして、結局子供たちのためにその日は何もできず、「なんで自分がリーダーをやっているのか」と考えてしまうほどでした。どうして子供たちに自分の声は届いていないのか、私は原因を自分の外側で探していましたが、その日の夜のミーティングで本当は自分の内側に原因があるということに気づかされました。自分が本気で子供たちと向き合っていないから心から注意をすることができない、だからまず自分が変わらなければいけない。自分を見つめ直し変えること、それが今回のサマチャレでの自分の課題だったと思います。2日目以降は子どもたちと向き合うために班全体にアナウンスをするのではなく、子どもの名前を呼んでアナウンスや注意をするようにしました。その方法が功を奏したのか最初よりも自分の声が届いているような印象がありました。歩調コールも自分が大きな声を出すことで周りが少しずつ盛り上がっていくような気がしました。人と向き合う前に自分と向き合うこと、このことの重要性を学ぶことができたのは大きな収穫だったと思います。

子どもたちは歩けば歩くほど成長していきました。最初は苦しそうな顔で班から遅れてしまっていた子供が、平気な顔でみんなと一緒に歩くことができるようになったり、遅れそうな子どもが出てきたときには背中を押して協力して歩く姿や、班の中で注意しあうような雰囲気が出てきたりしました。宿泊地についてもほかの人のことを考えたり、次に自分が何をするべきなのかを考えたりする姿が見られるようになりました。子どもたちがひたむきに頑張って歩く姿や、成長していく姿を見ることがこんなにもうれしいことだと思いませんでした。そのような姿を見たいと思うことがモチベーションとなり本番中の大きな励みになりました。

自分の励みになったのは何と言ってもほかのスタッフの存在です。何かうまくいかなかったときや、自分が落ち込んでいるときの仲間のスタッフの存在はとても大きかったです。自分の表情が曇っているときには「リーダー笑って!」と自分を鼓舞してくれるスタッフや歩調コールに参加して班を一緒に盛り上げてくれるスタッフ、自分が知らない影の努力を行いサポートをしてくれたスタッフ、そのスタッフの支えがなかったら歩ききることは不可能だったと思います。スタッフ全員の存在が自分の背中を押してくれていたような気がします。みんなには感謝してもしきれません。自分が今回仲間の背中を押すような存在になれたか考えてみると、そんなことない気がします。支えがあるからこそ頑張れたという今回の経験があるから、どんな場面でも誰かの背中を押してあげられるような存在になりたいと思いました。

初めてのサマチャレはとても大変でした。サマチャレに申し込んでいなかったらこんなに苦しい思いや大変な思いをしなくても済んだのかもしれません。ですがそれ以上にサマチャレに申し込んでいなかったらこんなにかけがえのない仲間や、自分を見つめ直し成長させてくれるような経験に出会うことは無かっただろうと思います。今回のサマチャレで得たものや感じた事は全て自分の財産です、宝の持ち腐れにならぬように今回得たものや感じたことを生かしていきたいです。


先導後備班 長谷川 茉莉

私は今年初めてサマチャレに参加しました。参加するきっかけとなったのは単純に子どもが好きという理由からでした。しかし、だんだんと研修を重ねていくうちにサマチャレでみんなと一緒に成長していきたいという思いが出てきました。それから自己満足で終わらせることがないよう自分の仕事を全うするために本番まで準備をしてきました。

最初のころは自分に自信がなく、発表するときも小さい声で話をしていました。しかし、研修を通して少しずつですが変われたような気がします。私が変われたのは他のスタッフの方々の存在があってこそだと思います。先輩方を見ていると先輩のようになりたいと思えました。同級生を見ていると私も負けていられないと思えました。後輩を見ていると後輩がこんなに頑張っているのだからとやる気が起きました。研修の段階で不安になって何度かやめたいと思うこともありましたが、スタッフの方々の支えがあってここまでやってくることができました。

私は先導後備として隊列の前と後ろを歩く役割を担っていました。去年は1人でやっていた役職が3人に増えて、子どもとあまり関わる機会がないのであまり重要な役割ではないことがわかっていました。だからこそこの役職にできること、自分にできることを考えました。まずはこの役職にできることから考えました。先導は隊列の一番前を歩いています。隊列の一番前を歩くことでどこにどんな危険があるのかいち早く知り、それを後ろに知らせることができます。後備は一番後ろで歩くことによって子どもたちを励まし、全員が無事でいるかどうかを全体に伝えることができます。こうして考えてみるとできることは多くあるのだと感じました。もともとある仕事だけでなく、自分で仕事を見つけて率先してできることをやっていくのが大事だと思います。次は自分にできることを考えました。私は笑うことが大好きです。人が笑っているところを見るのも好きなので、皆が安心して笑顔になれる存在になりたいと思いました。人を笑顔にするためにはまず自分が笑顔にならないといけません。当たり前のことかもしれませんが、サマチャレ期間中は笑顔でいて、皆に安心感を与えることが私にできることなのではないのかなと感じました。私はこのことを目標に本番を迎えました。

サマチャレ当日はすごく緊張していました。自分の仕事をこなすことができるのか、子どもたちとうまく関わることができるのか、と不安でした。そんな不安を解消してくれたのはスタッフの方々や子どもたちでした。隊列の一番後ろを歩いているといろんなことが見えてきます。必死についていっている子、大きな声で励ましているスタッフなど皆がそれぞれに頑張っている姿が見えました。本当にいろんな人に支えられているなと感じた瞬間でした。

私が先導になった時に決断を迫られることが多くありました。私はすぐに判断するということがあまり得意ではありません。本番は私の判断が遅れたせいで隊列がスムーズに歩けないことがありました。このようなことがないように事前に細かいところまで打ち合わせをしたり、他の班ともっと連携をとったりすればよかったと後悔しています。また、臨機応変に対応する力がないと気づかされたので、その力をつけることが今後の課題だと感じました。

私はサマチャレを通してたくさんの人と出会い、たくさんのことを学ぶことができました。私がこれだけ成長できたのも人と関わることができたからだと思います。高校のときに感謝の気持ちを忘れずに、という教えを受けてから常に感謝の気持ちを持って過ごしてきました。サマチャレではそれを改めて感じることができたと思います。この事業が実現できたのは学生スタッフの方々、社会人スタッフの方々、見守ってくださった地域の皆さま、子どもたちを私たちに預けてくださった保護者の皆さまなど、たくさんの人の支えがあって成功できたのだと思います。サマチャレ当日は自分のことでいっぱいいっぱいになっていて感謝の気持ちをどれだけ行動や言葉で表すことができたのかわかりません。しかし、サマチャレはまだ終わっていません。来年もサマチャレは続いていくと思うので、5日間で表すことができなかった感謝の気持ちをまた別の機会に返していきたいです。本当にありがとうございました。

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